I. 千葉県立高校入試の全体像と難関校合格の条件
1. 入試制度の特色
千葉県は2021年度より「一本化入試」となりました。5教科500点満点の学力検査に加え、各高校が独自に課す「学校設定検査」の合計で合否が決まります。
- 共通問題の二面性: 標準的な問題の中に、正答率1%を切るような「差がつく難問」が数題混入します。
- 学校設定検査(2日目): 思考力を問う記述、小論文、自己表現、面接など、高校ごとに配点や内容が大きく異なります。県立千葉や県立船橋では、ここで高度な論理的思考力が試されます。
2. 難関校合格者の目標得点率
最難関校(県千葉、県船、東葛)では、内申点を除いた当日点だけで450点(得点率90%)以上が安定圏となります。
| 科目 | 難易度・特色 | 合格者目標点 |
| 数学 | 後半の思考力問題が勝負。関数と図形の融合。 | 85〜90点 |
| 英語 | リスニングの配点が高く、長文の速読力が必須。 | 90点以上 |
| 国・理・社 | 記述量が多く、資料読み取り能力が問われる。 | 各90〜95点 |
II. 徹底分析:千葉県立【数学】の傾向と対策
千葉の数学は、大問1〜3で確実に満点を取り、大問4〜5の「思考力問題」をいかに解き切るかの勝負です。
1. 攻略ポイント
- 大問1〜2(基礎・小問): ここでの失点は致命傷です。複雑な作図や、規則性の問題も含まれますが、15分以内に全問正解する必要があります。
- 大問3(関数): 座標平面上の図形の移動や面積二等分など、典型題を捻った問題が出ます。
- 大問4(平面図形・証明): 千葉県名物の「穴埋めではない全記述証明」。論理の飛躍がないよう、一字一句丁寧に書く訓練が不可欠です。
- 大問5(思考力を問う問題): 規則性や空間図形。初見の問題設定をその場で理解し、$n$ を使った文字式で一般化する力が求められます。
2. 具体的な対策
- 数式変形と一般化: 数列や図形の規則性を、瞬時に n$個目の式として f(n) = ...の形に導けるようにします。
- 作図の理論: 単なる作図練習ではなく、「なぜこの線で垂直二等分になるのか」という数学的根拠を説明できるようにします。
III. 徹底分析:千葉県立【英語】の傾向と対策
千葉県の英語は、日本最大級のボリュームを誇る「リスニング」と、圧倒的な「速読量」が特徴です。
1. 攻略ポイント
- リスニング(約30点): 試験開始後すぐに約30分間続くリスニングは、集中力の維持が至上命題です。メモの取り方、設問の先読み技術が合否を分けます。
- 長文読解(2題): 1つは物語・随筆、もう1つは論理的・説明的な文章。単語レベルは標準的ですが、文章が長く、設問がひねられています。
- 英作文: 自分の意見を理由とともに述べる記述問題。千葉県は採点が厳しいため、文法ミスは許されません。
2. 具体的な対策
- 1分間100語の速読: 日常的に英語を「左から右へ」読み、返り読みをしない訓練(スラッシュリーディング)を徹底します。
- リスニングの「先読み」: 日本語の設問文を、英語が流れる前にすべて把握し、何を聴き取るべきかターゲットを絞る練習を繰り返します。
IV. 学校設定検査(2日目)と独自対策
難関校を目指す上で、2日目の「学校設定検査」は無視できない配点です。
- 思考力を問う問題(県立千葉・東葛飾など): 算数・数学的なパズルや、理科的な実験考察、社会的な資料分析を統合した問題。暗記ではなく「その場で考える力」が試されます。
- 小論文・作文(県立船橋・千葉東など): 与えられたテーマに対し、自分の考えを論理的、かつ説得力のある文章で構成する力。
V. 2026年合格へのロードマップ
| 時期 | 学習戦略 |
| 中3 夏休みまで | 5教科すべての基礎を完成。特に理・社の暗記分野はここで9割固める。 |
| 9月~11月 | 千葉県共通問題の過去問(直近10年分)を解き、出題パターンを体に叩き込む。 |
| 12月~1月 | 難関私立(市川・昭和秀英・渋谷幕張)の過去問を活用し、県立レベルを「易しく」感じさせるレベルまで思考力を引き上げる。 |
| 2月直前 | 学校設定検査(小論文・思考力問題)の特訓と、英語リスニングの毎日練習。 |
合格を目指すあなたへ
千葉県立入試は、「ミスをしない完璧主義」と「最後まで考え抜く執念」の両方が求められる試験です。特に県千葉や県船を狙う場合、周囲もあなたと同じように標準問題では満点を取ってきます。
勝負は、誰もが手を止める「大問の最後の一題」です。日々の学習で、答えが出るまで安易に解説を見ない「粘り」を大切にしてください。その粘りこそが、2月、千葉の地で合格通知を掴み取る原動力になります。
あなたの挑戦を、心から応援しています。

