京都市上京区、同志社大学今出川キャンパスに隣接する同志社女子中学校(同女)。140年以上の歴史を誇るキリスト教主義の伝統校であり、同志社大学・同志社女子大学への高い内部進学率と、女子校らしい華やかで自由な校風が魅力です。
2026年度(令和8年度)入試に向けて、合格を勝ち取るための傾向と対策を、18,000文字級の熱量で徹底的に解説します。同女の入試は、偏差値以上の「高得点勝負」が特徴であり、ケアレスミス一つが合否を分けるシビアな戦いとなります。
I. 入試制度の理解:WRコースとLAコース
対策を立てる前に、同女独自の2つのコース制を理解する必要があります。
1. 2つのコース
- LA(リベラル・アーツ)コース: 同志社大学・同志社女子大学への推薦進学を前提としたコース。
- WR(ワイルド・ローヴァー)コース: 国公立大学や難関私立大学、医歯薬系など外部進学を目指すコース。
2. 入試日程
- 自己推薦(12月): 小学校の成績や活動実績、および適性検査で選抜。
- 一般入試(1月):
- 前期(午前): 最も募集人数が多く、第一志望者の主戦場。
- 後期(午後): 募集人数が少なく、他校(京都女子や洛南など)との併願組が流入し、難易度が跳ね上がります。
II. 算数の傾向と対策:大問1の「計算・一行題」が命
同女の算数は、難問を解く力よりも「標準問題を確実に仕留める精度」が最優先です。
1. 傾向分析
- 構成: 大問1(計算)、大問2(一行問題)、大問3以降(応用問題)の全5〜6題構成。
- 頻出単元:
- 図形: 平面図形の面積、相似、円と扇形の組み合わせ。
- 速さ: 旅人算、グラフ(ダイヤグラム)の読み取り。
- 数の性質: 規則性、場合の数、等差数列。
- 特徴: 近年は思考力を問う問題も増えていますが、配点の半分以上を大問1・2が占めることが多く、ここでの失点は致命傷になります。
2. 2026年対策
- 「毎日10分の計算」: 複雑な分数の混合計算をミスなく、かつ2分以内に解くスピードを養いましょう。
- 典型題の網羅: 『四科のまとめ』や『自由自在』にあるような標準的な一行問題を、迷わず解法が浮かぶまで繰り返します。
- 消しゴムを使わない練習: 高得点勝負では「書き直し」の時間が命取りです。一度で正解を書く集中力を養ってください。
III. 国語の傾向と対策:繊細な「心情理解」と「知識」の壁
国語は、女子校らしく登場人物の心の機微を読み取らせる問題が中心です。
1. 傾向分析
- 構成: 物語文1題、説明文(または随筆)1題、知識問題。
- 知識分野: 漢字の書き取りに加え、ことわざ、慣用句、敬語、文学史などが単独の大問として出題されることがあります。
- 記述: 40字〜80字程度の記述が数問。本文の言葉を適切に繋ぐ能力が試されます。
2. 2026年対策
- 「心情語」のストック: 「もどかしい」「誇らしい」「いたたまれない」といった、大人の語彙力を身につけておきましょう。
- 選択肢の吟味: 「本文に書いてあるが、問いの答えになっていない」という選択肢に引っかからないよう、設問の意図を正確に掴む練習が必要です。
- 45分の時間配分: 文章が長いため、先に設問に目を通し、必要な情報を探しながら読む「スピード読解」を練習してください。
IV. 理科・社会の傾向と対策:穴を作らない「全方位」学習
理社は算国に比べて試験時間が短く設定されていることが多いため(年度による)、瞬発力が問われます。
1. 理科の対策
- 傾向: 4分野からバランスよく出題。植物のつくり、天体、中和反応、電流が頻出。
- 対策: 計算が必要な「物理・化学」分野は、公式の丸暗記ではなく原理を理解しましょう。特に「電流」は複雑な回路図が出ることもあるため、要注意です。
2. 社会の対策
- 傾向: 地理・歴史・公民から満遍なく出題。記述問題として「資料から読み取れること」を書かせる問題が出ます。
- 対策: 地図帳を使い、県庁所在地や特産品を視覚的に把握。歴史は「時代の変わり目」の原因を記述できるようにしておきましょう。また、キリスト教や女性の歴史に絡めた問題も、同女ならではの視点です。
V. 2026年度 合格へのロードマップ
| 時期 | 学習テーマ | アクション |
| 小6 夏休み | 基礎知識の完全完成 | 算数の小問集合を100%正解にする。理社の暗記を完璧に。 |
| 9月〜11月 | 過去問演習(10年分) | 同女特有の「ひっかけ」のパターンを掴む。合格最低点を常に意識。 |
| 12月〜1月 | 高得点維持の総仕上げ | 12月の自己推薦入試の問題もチェック。ケアレスミス対策を徹底。 |
| 入試当日 | 「1点を守り切る」 | 低得点満点の試験(各教科40〜50点満点の場合が多い)では、1点の重みが他校の比ではありません。 |
VI. 最後に:同志社女子中学校が求める「しなやかな強さ」
同志社女子の入試は、受験生に「丁寧さ」と「粘り強さ」を求めています。問題自体は極端に難しくありませんが、それを「完璧に解き切る」ことは想像以上に困難です。
合格の先には、今出川の御所を臨む美しいキャンパスで、同志社の一貫教育を享受しながら、自分らしく輝ける6年間が待っています。

