京都府長岡京市にある立命館中学校は、立命館大学への内部進学という強力なバックボーンを持ちつつ、先進的な理数教育(MSコース)やグローバル教育で全国的にも注目を集める難関校です。
2026年度(令和8年度)入試に向けて、合格を勝ち取るための傾向と対策について解説します。立命館中の入試は、「コースごとの難易度差」と「スピード勝負の処理能力」が合否の分かれ目となります。
I. 入試制度の理解:コース別選抜の仕組み
立命館中の入試を攻略するには、まず自分に最適な「入り口」を選ぶ必要があります。
1. 3つのコース
- MS(メディカル・サイエンス)コース: 医歯薬系や難関国立大理系を目指す。理数教育に特化しており、最難関。
- アドバンストコース: 難関国公立・私立大を目指す。立命館大学への推薦権を保持しつつ外部受験が可能。
- 総合コース: 立命館大学への内部進学を主軸に、文武両道を目指す。
2. 入試日程(2025年度参考)
- 前期(午前): メインの入試。募集人数が最も多く、記述・思考力重視。
- 後期(午後): 募集人数が少なく、他校(洛南、洛星など)からの併願層が流入するため、超高得点勝負になる。
- AL(アクティブ・ラーニング)入試: 自己推薦やプレゼンテーションを課す特殊枠。
II. 算数の傾向と対策:大問1・2での「秒殺」能力
立命館中の算数は、解答スピードが合否に直結します。特に総合コース・アドバンストコース志望者は「ミスをしないこと」が最優先です。
1. 傾向分析
- 大問1・2(小問集合): 計算、一行文章題、図形の小問が計10〜15問程度並びます。ここで配点の約半分を占めることもあり、**「全問正解・15分以内」**が合格への絶対条件です。
- 頻出単元:
- 図形: 円・扇形の求積、相似比と面積比。
- 速さ: 旅人算、グラフの読み取り、流水算。
- 数の性質: 約数・倍数、規則性(N進法やカレンダー問題)。
- MSコース特有の問題: 終盤の大問では、初見のルールに従って解く「思考力問題」が出題されます。
2. 2026年対策
- 「一行問題集」の徹底: 塾の標準テキスト(『四科のまとめ』等)の基本〜標準問題を、反射的に解けるまで反復してください。
- 記述式への慣れ: 大問の一部では「式や考え方」を書かせる欄があります。答えが合っていても、論理が飛躍していると減点されるため、第三者に伝わる式を書く練習をしましょう。
III. 国語の傾向と対策:1万字級の「多読」への対応
国語は文章量が非常に多く、50分という時間枠はかなりタイトです。
1. 傾向分析
- 長文2題構成: 物語文と説明・論説文。合計で8,000字〜10,000字に達することもあります。
- 設問形式: 記号選択が中心ですが、抜き出しや40字〜80字の記述も含まれます。
- 語彙・知識: 漢字の書き取りに加え、対義語、慣用句、文学史的な知識が問われることもあります。
2. 2026年対策
- 速読・スキャニング能力: 全部をじっくり読むのではなく、設問に関わるキーワードを探しながら読む「緩急をつけた読解」を身につけてください。
- 物語の「場面転換」を追う: 立命館の物語文は、時間や場所の移動が多い作品が選ばれる傾向があります。場面が変わるごとに、登場人物の心情をメモするクセをつけましょう。
IV. 理科・社会の傾向と対策:高得点維持の「穴」なし学習
理社は平均点が高くなりやすいため、「みんなが取れる問題を落とさない」守りの姿勢が重要です。
1. 理科(50分/80点)
- 傾向: 4分野から均等。物理(電流、てこ、光)と化学(水溶液の反応)の計算問題で差がつきます。
- 対策: 2026年度は、環境問題や最新の科学技術(ドローンやAIの原理など)に関連する時事的な理科問題に注意が必要です。
2. 社会(50分/80点)
- 傾向: 歴史・地理・公民の三分野。特に「歴史の並べ替え」と「地形図の読解」は必出です。
- 対策: 出来事の年号だけでなく「なぜその事件が起きたのか」という背景(因果関係)を意識した学習を。また、立命館は平和教育に力を入れているため、国際連合や憲法の条文に関する問題は深掘りしておきましょう。
V. 2026年度合格へのロードマップ
| 時期 | 学習テーマ | アクション |
| 小6 夏休み | 基礎知識の完全完成 | 算数の小問集合を完璧にし、理社の全暗記を終える。 |
| 9月〜11月 | 過去問演習(10年分) | 立命館特有の「スピード感」に体を慣らす。記述の型を作る。 |
| 12月〜1月 | コース別対策と時事 | MS志望なら難問演習、総合ならミス撲滅。最新時事問題を総ざらい。 |
| 入試当日 | 「1点を守り切る」 | 高得点勝負なので、見直しを徹底し、ケアレスミスをゼロに抑える。 |
VI. 最後に:立命館中学校が求める「未来の開拓者」
立命館中学校の入試は、単なる知識量ではなく、「与えられた時間内で、優先順位をつけて正確に処理する能力」を試しています。これは、入学後の高度な探究学習や、立命館大学での研究活動に必要な資質です。
合格の先には、世界トップクラスの理科施設や、国際交流プログラムが充実した素晴らしい6年間が待っています。2026年、長岡京のキャンパスで笑顔で春を迎えるために、今は一問一問の精度にこだわって勉強を続けてください。

