東京都豊島区に位置する学習院高等科は、140年以上の歴史を誇り、かつては皇族・華族の教育機関として設立された由緒正しき男子校です。学習院大学への推薦枠を保持しながらも、近年は医学部や他難関国立・私立大学への進学実績も伸ばしており、非常に人気が高まっています。
2026年度(令和8年度)入試に向けて、「募集人数の少なさ」と「高得点勝負」という2つの壁を突破するための完全攻略ガイドです。
I. 2026年度入試の全体像:狭き門をいかにこじ開けるか
学習院高等科の最大の難所は、その「定員の少なさ」にあります。
1. 入試方式と2026年度の展望
- 試験日: 2026年2月14日(土)
- 募集人員: 男子 約20名
- 中学部からの内部進学者が大半を占めるため、外部募集はわずか20名程度という極めて狭い門です。
- 選抜方法: 国語・数学・英語(各100点・各60分)の計300点満点。
- アンケート: 試験終了後に簡単な筆答アンケートがありますが、合否には関係ありません。
2. 倍率と合格ライン(2025年度実績から見る2026年度予測)
- 実質倍率: 例年4.0倍〜5.0倍。
- 受験者数に対し、合格者が非常に絞られるため、早慶附属校の滑り止めとして受ける層すら不合格になる「波乱」が起きやすい学校です。
- 合格者最低点: 300点満点中、例年200〜210点(約7割)。
- 2025年度の合格者最低点は199点でした。2026年度も、7割を確実に確保できる学力が必須です。
II. 科目別・徹底攻略戦略:失点を防ぐ「堅実」な戦い方
学習院の問題は、奇問・難問は少なく、教科書レベルを一段階掘り下げた「良問」が中心です。だからこそ、1つのミスが致命傷になります。
1. 【数学】(最高点100点・合格者平均約85点):「ケアレスミス=即・不合格」
学習院の数学は、合格者平均が非常に高いのが特徴です。
- 傾向: 大問4〜5題。大問1は計算・小問集合。大問2以降に関数、図形、確率が出題されます。
- 2026年対策:
- 正確な処理能力: 2025年度の合格者平均は85.3点でした。つまり、大問1・2でミスをすると、その時点で不合格の可能性が濃厚になります。
- 記述の論理: 答えだけでなく、プロセスを書かせる問題があります。「ゆえに」「よって」などの接続詞を使い、採点者に意図を伝える記述力を養いましょう。
- 頻出:2次関数と図形: 座標平面上での面積の二等分や、等積変形の問題は毎年必出です。
2. 【英語】(最高点88点・合格者平均約64点):文法と語彙の「精度」
数学に比べると平均点が下がり、差がつきやすい科目です。
- 傾向: 長文読解2題、文法・語彙1題。長文の内容は標準的ですが、設問が細かく、正確な訳が求められます。
- 2026年対策:
- 文法知識の深掘り: 「なんとなく」で選ぶのではなく、なぜその不定詞や分詞が使われているのかという文法的根拠を明確に。
- 語彙力: 英検2級レベルの語彙を完璧に。単語の書き取り問題が出ることもあるため、綴りの練習も必須です。
- 速読即解: 60分という時間に対し、文章量が増加傾向にあります。
3. 【国語】(最高点82点・合格者平均約68点):記述と語彙の「教養力」
- 傾向: 論説・評論、小説、古文。学習院らしい、品格のある文章が選ばれます。
- 2026年対策:
- 記述の質: 抜き出しだけでなく、自分の言葉でまとめる記述問題が山場です。
- 古文の基礎: 助詞・助動詞の働きを完璧に。主語の特定ができるよう、敬語の知識も補完しておきましょう。
- 漢字・語彙: 漢字の書き取りは非常に厳格に採点されます。ハネやトメに注意してください。
III. 2026年度合格への時期別ロードマップ
| 時期 | 学習テーマ | アクション |
| 中3 夏まで | 基礎の完全網羅 | 5科目の基礎を完璧にする。数学は計算ミスを月間3問以内に抑える。 |
| 9月〜11月 | 応用演習と記述対策 | 駿台模試や早慶オープンで偏差値60以上を維持。学習院の過去問(3年分)で傾向を掴む。 |
| 12月〜1月 | 過去問15年分の完遂 | 学習院の「癖」を見抜く。数学は制限時間を50分に設定して満点を狙う練習。 |
| 2月直前 | シミュレーション | 2月14日の本番に向けた体調管理。目白のキャンパスへの経路確認。 |
IV. 合格を分ける「学習院マインド」
学習院高等科は、伝統的に「正直な者、地道な者が報われる」校風です。入試問題も、トリッキーな解法を求めるのではなく、「中学3年間で学ぶべきことを、どれだけ深く、誠実に身につけてきたか」を試しています。
合格発表の日、目白の緑豊かなキャンパスで自分の番号を見つけるためには、最後まで「基本を疎かにしない」姿勢を貫いてください。
このビデオでは、学習院全体の入試傾向(特に英語や国語で求められる論理的思考)について解説されており、2026年度に高等科を受験する際、どのような「学習院らしい視点」が求められるかを理解するのに非常に役立ちます。

