東京都新宿区馬場下町に位置する早稲田中学校は、早稲田大学の「系属校」でありながら、完全中高一貫制の男子校として、日本屈指の進学実績を誇ります。早稲田大学への推薦枠(約50%)を持ちつつ、東大をはじめとする国公立大・医学部への受験にも非常に強い「ハイブリッド進学校」です。
2026年度(令和8年度)入試は、近年の附属校人気と進学実績の向上により、さらなる高倍率と難化が予想されます。この激戦を勝ち抜くための徹底攻略ロードマップを詳述します。
I. 2026年度入試の全体像:第1回・第2回の戦略的使い分け
早稲田中学校には、2月1日(第1回)と2月3日(第2回)の2回のチャンスがあります。
1. 入試方式と募集定員
- 第1回(2月1日): 募集 約200名。
- 2月1日の開成・麻布・武蔵といった御三家や、駒場東邦との併願者が集まります。
- 第2回(2月3日): 募集 約100名。
- 定員が少なく、筑波大附属駒場や開成、国立附属校の併願者が流入するため、偏差値・難易度ともに第1回より大幅に跳ね上がります。
2. 2025年度結果と2026年度予測
- 合格最低点(予測): 200点満点(算60・国60・理40・社40)のうち、第1回で6割〜6.5割(130点前後)、第2回で7割(140点以上)がボーダーラインとなります。
- 2026年度の傾向: 景気動向や大学受験改革への不安から「早稲田への推薦権」の価値が高まっており、第1回から「熱望組」が押し寄せるため、合格圏に食い込むには「算数」での取りこぼしが許されない戦いになります。
II. 科目別・徹底攻略戦略:早稲田中が求める「思考のタフさ」
早稲田中の問題は、御三家レベルの思考力と、標準問題を一瞬で片付ける処理能力の両方が求められます。
1. 【算数】(60分/60点):「図形」と「速さ」の総合力
算数は合否を分ける最大の科目です。
- 傾向: 大問4〜5題。後半の「立体図形(切断・水槽)」「速さと比」「規則性」が非常に重く、受験生の差がつきます。
- 2026年対策:
- 図形の徹底: 平面図形の「相似」「線分比・面積比」はもちろん、立体図形の「切断」や「回転体」の作図ができるレベルまで仕上げる必要があります。
- 正確な作図: 複雑な条件を整理するための図を、余白にすばやく正確に描く「図の再現力」を磨いてください。
- 捨て問の判断: 難問が1〜2問混ざるため、解ける問題を5分以内に見極め、確実に正解を積み上げる「戦略的取捨選択」が必須です。
2. 【国語】(60分/60点):「長大な文章」と「心情の変化」
- 傾向: 説明文・論説文1題、小説・物語文1題の計2題。文章総量が非常に多く、高い速読力が求められます。
- 2026年対策:
- 心情把握の記述: 小説では「登場人物の心情の変化」を、本文の言葉を引用しながら説明する記述問題が合否を分けます。
- 客観的選択肢: 選択肢が巧妙です。本文に書かれていない「もっともらしいこと」を排除する「根拠ある消去法」を徹底してください。
3. 【理科】(30分/40点):「物理・化学の計算」と「実験考察」
- 傾向: 4分野から均等に出題。物理の「力学(てこ・滑車)」や化学の「水溶液の反応・中和」の計算が重めです。
- 2026年対策:
- 思考型問題への適応: 見たことのない実験データから法則を見つけ出す問題が出ます。過去問を通じて初見の問題に怯まない「実験思考」を養いましょう。
4. 【社会】(30分/40点):「時事問題」と「歴史の因果関係」
- 傾向: 地理・歴史・公民の融合問題。
- 2026年対策:
- 時事の深掘り: 2026年度は、環境問題、多様性、紛争、日本の選挙制度改変など、最新のニュースに関連した問題が予想されます。
- 記述: 知識の単なる暗記ではなく、「なぜその出来事が起きたのか」という歴史的背景を説明させる問題に対応できるよう、因果関係を意識した学習を。
III. 2026年度合格への時期別ロードマップ
| 時期 | 学習テーマ | アクション |
| 小6 夏休みまで | 全範囲の穴を埋める | 四谷大塚・サピックスのテストで偏差値65以上を安定させる。 |
| 9月〜11月 | 早稲田特化演習 | 「早稲田中オープン模試」等に挑戦。過去問(第1回・第2回)を10年分開始。 |
| 12月〜1月 | スピードと精度の追求 | 算数の立体図形、国語の長文速読を毎日行う。時事問題集を完璧にする。 |
| 2月本番 | 平常心の維持 | 早稲田大学馬場下門近くの熱気ある受験会場で、自分の力を信じ切る。 |
IV. 「系属校」としての早稲田中の価値
早稲田中学校は「早稲田大学への推薦」という安全網を持ちながら、武蔵などのように「学問の自由」を重んじる側面があります。他大学(東大・一橋・医学部など)を受験する際も、高い学力レベルの友人と切磋琢磨できる環境は、附属校の中でも極めて稀有な存在です。
V. 2026年・合格へのメッセージ
2月1日、早稲田の杜に集う受験生たちの熱気。そこを突破できるのは、テクニックだけでなく「どうしても早稲田中に入りたい」という強い志を持った生徒です。2026年春、大隈講堂を望むこのキャンパスで、あなたが「早稲田マン」としての一歩を踏み出すことを信じています。

