慶應義塾志木高等学校(以下、慶應志木)は、埼玉県志木市に位置する慶應義塾の主要な一翼を担う附属校です。慶應義塾高校(日吉)と並び、男子受験生にとっては最高峰の目標となります。
2026年度(令和8年度)入試に向けて、その独自性の強い出題傾向と、合格を勝ち取るための具体的かつ徹底的な戦略を詳述します。
I. 2026年度入試の基本構造と最新動向
慶應志木の入試は、「一般入試」と「自己推薦入試」の2つの主要な枠組みで構成されています。
1. 一般入試のスケジュールと形式
- 1次試験(筆記): 2026年2月6日(金)
- 2次試験(面接): 2026年2月11日(水・祝)
- 科目: 国語・数学・英語(各100点、計300点)。
- 2次面接: 1次合格者のみ対象。グループ面接形式が取られることが多く、協調性や論理的対話能力が問われます。
2. 自己推薦入試の条件
- 出願日: 2026年1月6日(火)
- 資格: 9教科の内申点が38以上、かつ欠席日数が30日以内であることが最低条件です。
- 選抜: 1次(書類)、2次(面接)。第一志望であることが前提の「単願」扱いです。
II. 徹底分析:科目別攻略戦略
慶應志木の問題は、慶應附属校の中でも特に「数学の難度」と「英語の語彙・知識」において突出した特徴を持っています。
1. 【数学】「発想力」と「誘導の処理」
塾高(日吉)が処理能力を問うのに対し、志木は「初見の問題に対する粘り強さ」を問います。
- 傾向: 計算問題がほとんどなく、各大問が深い思考を要します。特に「整数問題」「規則性」「図形の計量」は難問揃いです。
- 対策: * 書き出しと試行: 規則性の問題では、泥臭く書き出してパターンを見つける力が必須です。
- ハイレベル問題集: 『最高水準問題集(特進)』や『塾技100』を超え、過去の難問を題材にした演習を積む必要があります。
2. 【英語】「語彙の壁」を突破する
志木の英語は、語彙レベルが極めて高く、英検2級を優に超え、準1級レベルの単語も散見されます。
- 傾向: 長文読解における「語句整序(並び替え)」や「空所補充」の難易度が高く、文脈だけでなく高度な熟語・文法知識が求められます。
- 対策: * ターゲット1900レベル: 高校生向けの単語帳を一冊完璧に。
- 精読力の向上: 文構造が複雑な一文を、SVOCを振って正確に訳す訓練を繰り返してください。
3. 【国語】「超長文」と「文学的感性」
- 傾向: 文章量が非常に多く、速読が必要です。記述問題は「本文の言葉を使ってまとめなさい」という形式が多く、論理的な再構成力が問われます。
- 対策: * 要約練習: 1,000字程度の評論を200字で要約する練習が、最も効果的な対策になります。
III. 2026年合格への時期別ロードマップ
| 時期 | 学習テーマ | 具体的目標 |
| 中3 夏休みまで | 全教科の「先取り」完了 | 共通問題レベルなら常に9割、英検2級合格。 |
| 9月〜11月 | 難関私立演習 | 早慶模試や駿台模試で自分の立ち位置を確認。志木の過去問(3年分)に触れる。 |
| 12月〜1月 | 志木特化対策 | 過去問10年分を3周。数学の整数・図形、英語の語彙を徹底強化。 |
| 2月直前 | 2次面接準備 | 自己PRの整理。志木の「農場実習」などの教育特色への理解を深める。 |
IV. 2.5次対策としての「面接」
慶應志木は、1次試験の点数だけでなく、2次の面接も重視します。
- 志木らしさ: 志木は緑豊かな環境での「農場実習」や「自由な校風」を大切にしています。面接では「なぜ日吉(慶應高)ではなく、志木なのか」という問いに対し、学校の特色に結びつけた回答が必要です。
V. 2026年度入試へのエール
慶應義塾志木高校は、早慶附属校の中でも「通好みな、骨のある学校」です。その入試問題は、あなたが単に暗記が得意な生徒ではなく、「正解のない問いに、自分なりの論理で立ち向かえる生徒」であるかを試しています。
2026年2月、厳しい寒さの中で行われる試験。その数学の難問にぶつかった時、「面白い」と思えるくらいの演習量を積み上げてきた者だけが、志木の森の門をくぐることができます。
この動画では、2026年度入試に向けた慶應系列校(SFC含む)の英語や小論文の具体的な対策が語られており、慶應志木を志望する際にも非常に参考になります。

